【読書】Quit Like a Millionaire (contd. 2)

本日も続きの第4章 DON'T FOLLOW YOUR PASSION (YET) を読みました。「自分の興味にあるものを追求せよ」、「周りに流されず自分のやりたいことをやれ」、Steve Jobs の"There's no reason not to follow your heart" に対するアンチテーゼです。Jobs のスピーチは最初に動画を見たとき感動したけれど、その後、英語の教科書に載るくらい有名になり、何か残念な感じがしていました。自分で見つけるものと与えられるものの、それこそScarcity な状態か否かによる受容の相違でしょうか。Jobsの偉業(会社の立て直し、新商品)はインスピレーションを与えるものだけれど、私は信者にはなりませんでした。著者も信者にはならなかったようです。素晴らしい。

Jobsは大学を中退しましたが、Kristy さんは卒業します。きちんと稼げる職業につけるような学部を選び、その学位を取得します。詳しくは解説動画などにありますが、彼女なりに(多少後付け?と思われる部分もありますが)実際の数字を入れて計算して、測っています。この章の終わりも著者らしい結び方をしているのですが、それは直接読んでいただくとして、ここでは、その前の段落1から引用します。

Follow the money first, and you can do what you love later.

彼女は理系に進むのですが、その話を聞いて思ったのは、

  • 自分が卒業した高校では、理系の多くは医学部狙いだった。結局、彼らが一番「もと」をとっている。理系に進んでメーカーに行った人は、優秀だったけれど、文系のひとほど収入は無いのでは。大学でも同じ。文系の方が。。。
  • 音大生はどうなのだろう。あれは「もと」を取れないものなのか。お嬢様大学はどうなのだろう。しかし、有力者と結婚出来れば「もと」は取れるのか。

等々、下世話なことを考え、それらも数字化してみればよい、と思いつつ、結局は個人の技量、出自頼みの話に落ちるのかなと思いました。彼女は、個人性を排して(不利な条件にならないよう)社会のシステムとして、学費の投資回収について論じていて、それは良い切り口だと思いました。(くどいですが、個人的な背景、考える時間尺度によって解釈は変わるので、うのみにはできない。)

とは言うものの

これはこれより前の章についてですが、著者の主張に対する意見が思い浮かんだのでメモしておきます。

  • 家や自動車の所有の否定。(ホリエモンさんも同じ主張をされていた気が。)全員がそれを行ったら、社会は貧しくなるのでは。全員が旅をし続けたら、村や町、社会が無くなってしまうのでは。今の経済構造や社会を肯定はしないが、所有しないことは対処療法でしかなくはないか。
  • 稼ぐためにお金を使う、多くの人が無駄なものにお金を使う、という主張は正しい。しかし、それが商品の進化、大量生産によるコスト削減、ひいては豊かさにつながっていた面もある。バランスがおかしいのは正しいが、お金を使わないのが正しいのか。私は昔、「無駄遣いはいけない。買い食いはいけない」ということで、お祭りに友達と一緒に行っても、何も買わなかった。それは勇逸の正解の行動だったとは、今は思わない。が。

脱線したが、続きが楽しみ。英語のお勉強。続くかな。

恥ずかしいマイ単語帳

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plumber 配管士
a lightbulb moment ひらめいた瞬間